轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

りょうきのはて

猟奇の果

江戸川 乱歩

前篇 猟奇の果、後篇 白蝙蝠「文藝倶楽部」博文館、1930(昭和5)年1月~12月<br>「猟奇の果」もうひとつの結末「猟奇の果」日正書房、1946(昭和21)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 134,971 字 · 270 页

青空文庫

奴がそんな危険人物として名前を売って居れば、お芝居が一層本当らしくなる訳だからね」

実に驚くべき推理であった。波越警部は、老警視総監のハゲ頭から、こんな恐ろしい推理が飛び出そうとは、夢にも思わなかった。なる程そういう考え方も不可能ではない。総監の推理が如何に適確周到なものであったかは、読者諸君が、もう一度この物語の前段「両人奇怪なる曲馬を隙見する」くだりを読み返してごらんなされば、忽ち首肯出来ることだ。

だが、波越警部の頭には、幽霊男に対する信仰が強い根を張っていた。

「すると、あの三浦の屋根裏部屋での対面は、替え玉を使って、品川が青木に幽霊男を信じさせたお芝居だとおっしゃるのですか。又、昨夜の事件も、品川がA新聞の写真部員が来るのを予め知っていてやったとおっしゃるのですか」

「無論僕等には、そんな持って廻った狂言をやって喜ぶ男の心持は分らん。併し、全然見分けのつかぬ程似通った二人の人間を想像するよりは、まだ幾分可能なことに思われる」

「併し、活動写真に映った顔は? 夕刊新聞の写真版は?」

「そう、そんなものもあったね、だが、君、新聞社の写真部に懇意な者があれば、写真の群集の中へ一人の男の顔を、手際よくはめ込んで貰う位造作はないことだよ。