轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
だっせんむすこ
脱線息子
佐々木 邦
「キング」大日本雄辯會講談社、1927(昭和2)年7月~1928(昭和3)年7月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 108,293 字 · 221 页
寛一君は呆れてしまった。秀子さんに別れるのがこんなにまでも辛いのかと思った。往生際が好いどころじゃない。しかし追究して馬鹿なことを口走られては困るから、もう構わなかった。その中に痙攣的の微動がダン/\遠退いて、
「おい」
と新太郎君の方から言葉をかけた。
「何うした? 君」
「申訳がない」
「うむ?」
「親不孝をした」
「…………」
「今度こそは身に沁みた」
「それならもう宜いよ」
「ところで、君……」
「分っているよ。分っているよ」
と寛一君もシンミリした心持になって又会話が途絶えた。
そのまゝ考え込んで身動きもしなかった新太郎君は横浜で停車した時、
「君、こゝで一寸下りよう」
と急に思いついたように立ち上った。
「何うして?」
「家へ着くまでに打ち合せて置きたいことがある」
「いけないよ」
と寛一君は力強く郤けた。
「君、早くしないと出るよ、もう」
「いけない/\」
「何故いけない?」
「君は後悔しているんじゃないか?」
「無論さ」
「後悔しているのに何の打合せがあるんだい?」
「善後策だ」
と新太郎君は何か未練があった。
「万事投げ出して罪を待つのが真正の後悔だぜ」
「それは分っている」