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がいとうからみたしんとうきょうのりめん

街頭から見た新東京の裏面

杉山 萠円

「九州日報」1924(大正13)年10~12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,546 字 · 178 页

青空文庫

乱暴な結婚媒介

普通ならば幸福と見て差支えない結婚を彼女等の技芸や学問が不幸なものと感じさせるのか、それとも彼等の学識や技術が初めから彼等に幸福な結婚をさせなかったのか、その辺の事は大いに研究に価する。些くとも親兄弟や親戚友人なぞの意見に盲従した結婚の別れ話がめったに人事相談所に来ない。自由結婚から来た自由離婚だけが来る。しかもそれが大正十三年の春以後の東京に激増した事は、新日本の新紀元を画すると云ってもいい位だそうである。

も一つ序に書いておくが、警視庁の人事相談所ではこんな恐ろしい実例が挙がっている。

乱暴な結婚媒介

震災後の東京には、結婚媒介を商売にするものが雨後の筍のように出来た。これはさもあるべき事であるが、しかし如何に需要と供給の烈しい関係からといえ、その無責任な営業振りには驚かざるを得ぬ。

ほかの商売と違って、どうでもいいようで実は極めてどうでもよくない事を、無暗矢鱈とどうでもよい式に取り扱うので、その結果は大抵滅茶滅茶と云う。それでも相当に繁昌しているのだから恐ろしい。東京の人々は棄て鉢で結婚するのではないかと思われる位である。

しかし満更棄て鉢でもない証拠には、そうした結婚の失敗したあとをドシドシ警視庁の人事相談所へ持ち込んで来る。