轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ちきゅうはっきょうじけん

地球発狂事件

海野 十三

「協力新聞」1945(昭和20)年9月1日~1946(昭和21)年(終号未詳)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 86,306 字 · 173 页

青空文庫

「痛むかい」

彼の介添と思われる船員が、うしろから声をかけた。

「いや。……ちょっと眩暈がしただけ……」

その包帯男は、よろよろとなってドレゴの身体にちょっとぶつかったが、

「あ、危い」

と、彼の介添者に支えられて、小汽船へ乗り移った。ドレゴは、通り路があいたので、舷梯をとことこと登っていった。

舷梯を上り切ると、ターナー船長が立っていたので、ドレゴはほっと安心の声をあげて船長の手を握った。

「やあ、ドレゴ君だったね。アイスランド火酒の味が忘れられないで、またやって来たよ」

「船長、二年間も忘れているなんて、そんな法はないですよ。なんだって永いこと、来なかったんですか」

「会社の重役に訊いてくれたまえ。わしたちは命ぜられなければ、行きたいところへも行けないんでね」

「こんどはどうして来たんです。特別の使命ですか」

「可哀そうな記者君。君たちは地獄の港までも紙と鉛筆を持って行くつもりなんだろう。……魚油と毛皮と、それから例の火酒を少々貰いに来たのさ」

「それだけですか。もっともこんな船じゃあね……」

「こんな船とは……」

「船長、ゼムリヤ号のことは知っているでしょう。