轻松读懂日语经典作品
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ようちゅう
妖虫
江戸川 乱歩
「キング」大日本雄弁会講談社、1933(昭和8)年12月~1934(昭和9)年10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 120,290 字 · 239 页
手品師が使う支那のダンビラ、あれのよく切れる業ものが、身動き出来ないお嬢さんの首の上に、紐で吊るしてあったのです。その紐の先が、梁に打った釘を通して、特別の仕掛けのある目醒し時計に繋いであって、カッキリ三時になると、紐が断ち切られる仕掛けだったのですよ。これならば、予告の時間と一秒だって違う筈はありませんわね。ホホホホホ」
憎むべき悪魔は、さも心地よげに高らかに笑った。
あとで調べて分ったのだが、そのダンビラは柄の先を木製の台に固定して、上下にだけ動く仕掛けになっていた。そして、ダンビラの背には重い石がしっかりと括りつけてあった。
その時、「アッ」と云う悲鳴が聞えたかと思うと、殿村夫人が三笠探偵の手を離れて、そこに尻餅をついていた。激昂した桜井氏が、お嬢さんの敵を突き飛ばしたのだ。突き飛ばして置いて、倒れた上から、拳骨の雨を降せようとしていたのだ。
「お待ちなさい。慌てることはない。わし達は、こいつの云うことが本当かどうか、もっとよく吟味して見る必要がありますのじゃ」
三笠老探偵は相変らず落ちつき払っている。
「オイ、殿村、お前は今、品子さんが殺されたと云った様だね。