轻松读懂日语经典作品
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ようちゅう
妖虫
江戸川 乱歩
「キング」大日本雄弁会講談社、1933(昭和8)年12月~1934(昭和9)年10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 120,290 字 · 239 页
「オヤッ、すると、さっきの奴は、先生の変装をしていたのですか。畜生め、それで読めた。あいついやに不機嫌で、僕の方を見ない様にばかりしていたが、変装を見破られるのが怖かったのだな」
「今更何をグズグズ云っているのだ。それにしても、お前はこの方を案内したって云うじゃないか。お客さんを置いてけぼりにして、主人が外出すると思うのか」
きめつけられた助手先生は、頭を掻きながら、お人好しに笑った。
「イヤ、謀られたわい。偽物の奴が、出がけに、お客さまはさっきお帰りになった。なんて、嘘をつきやがったものですから、つい……」
「済んだことはいい。わし達はすぐ出かけるから、今度は十分注意して留守番するんだぞ。いいか」
老探偵は、まるで子供を叱る様に云いつけて置いて、守青年を促して外へ出た。
「これから、あいつを追っかけて、間に合うでしょうか」
守が不安らしく訊ねると、探偵はやっぱり落ちつき払って答えた。
「それは臨機応変じゃ。無論手遅れということはない。まだまだ最後の土壇場までには、余る程時間がある。わしの智恵が七つ道具の考案ばかりだと思っては、大きな間違いですぞ。頭の中にも、智恵のカラクリや七つ道具が、ちゃんと用意してあるのじゃ。