轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

みやもとむさし

宮本武蔵(七)

吉川 英治

吉川英治『宮本武蔵(七)』。同一底本的分册已合并为一书。收入:宮本武蔵、宮本武蔵。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 350,912 字 · 702 页

青空文庫

六

「武蔵どのとは、そんな以前からの、お知り合いか」

と、眼をみはる。

沢庵は、笑った。

「お知り合いどころではおざらぬよ。はははは」

六

兵学家はいるが、兵学の話はしない。禅僧はいるが、禅のぜの字もいわない。剣の但馬守、剣の武蔵もいながら先刻から、剣道のことなどは、おくびにも話題には上らないのである。

「武蔵どのには、ちと面映ゆかろうが」

と、沢庵が、かろく戯れながら断って、一頻り今、話の種にしていたのは、お通のことで、彼女の生い立ちやら、武蔵との間がらを打ち明けて、

「この男女は、いずれどうにかせねばならぬが、野僧の役には向かぬ。ひとつ御両所のお力添えを借りるのじゃな」

と、それを基礎に、暗に武蔵の身の落着きを、但馬守と安房守へ計るような、沢庵の口うらであった。

ほかの雑談のうちにも、

「もう、武蔵どのも御年輩。一家を構えられてもよかろう」

と、但馬守もいい、安房守も共に、

「御修行も、これまで積めばもう十分――」

と、口を協せて、それとなく武蔵に、長く江戸へ留まることを最前からすすめているのであった。

但馬守の考えでは、今すぐではなくても、お通を柳生谷から呼び戻し、武蔵に娶せて、江戸に一家を持たせたら、柳生、小野の二家に加えて、三派の剣宗が鼎立し、目ざましいこの道の隆盛期を、この新都府に興すであろうと思うのであっ