轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ふくいんさつじんじけん
復員殺人事件
「座談 第三巻第六号~第七号、第四巻第一号~第三号」1949(昭和24)年8月1日~9月1日、1950(昭和25)年1月1日~3月1日(未完)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 96,621 字 · 195 页
「精神的に常人ではないというワケですな」
「まア、そうです。常人ではないと云う方が妥当ではないかという程度でですな。常態か異常か、専門家によっても大いに論議のあるところかも知れませんが、私はその方の専門ではありませんから、なんとも断定はしませんが、まア、異常と見るのが穏当のように思いますな」
一応の注意を与えられて、一同は美津子の病室へ案内された。
九死に一生を得た病人とは思われない。さすがに蒼ざめてはいるが、頬にウッスラと赤みもさして、一夜の苦悶にやつれたという跡もすくない。椅子にかけて応接することも不可能ではないそうだが、ねたままで答えてもらうことにする。まったく院長の注意が信じられないほど、病人らしいところが少く、常態にちかいものに見えた。
「どうも、大変なことでしたな」
大矢捜査主任は、相手が可憐な娘であり、病床にいることでもあるから、大いにクダケて、
「どうして、また、二杯もココアをおのみになったんです。あんなにお砂糖をダブダブ入れて。何バイお砂糖を入れたか、覚えていますか」
美津子はそれには答えなかった。みんなの顔をグルグル見廻して、うしろの方に巨勢博士を認めると、ものうそうに身動きして、起き上ろうとした。