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うんせききこう

柳宗悦 民藝紀行

柳 宗悦

柳宗悦『柳宗悦 民藝紀行』。同一底本的分册已合并为一书。收入:雲石紀行、沖縄の思い出、思い出す職人、樺細工の道、北九州の窯、現在の日本民窯、小鹿田窯への懸念、全羅紀行、台湾の民芸について、多々良の雑器、地方の民芸、苗代川の黒物、日田の皿山、北支の民芸(放送講演)、益子の絵土瓶、蓑のこと、野州の石屋根、陸中雑記。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 133,050 字 · 276 页

青空文庫

こんなことを想って山を降り車を長城へと向けた。再び谷城を過ぎてほどなく昌平の町を過ぎた。見れば人の群る市日である。機会を逃すわけにはゆかない。吾々は皆雑鬧の中へと入った。どこの市でも魚を売る。鼻を衝くのはうれかかった赤の猛臭である。壺の中にはその切り身の塩漬けが唐辛に色を染めて、人々を集めている。吾々には手の出しかねる食物。だがここに住む人たちはやはり病菌以前の生活を営むと見える。半腐の肉のうまさを恐れるのは、吾々に病気があるからではないか。ここでもまた濁らない歴史以前の生活の強みを見せつけられる。吾々は余りに潔癖になり過ぎている。潔癖にしなければならない生活に陥っている。朝鮮に渡って以来私たちはほとんど朝鮮の食物ばかりを取った。実際にうまいのである。私たちはこの町でも土地の飯屋で昼食をとった。骨董飯(ピピンパッフと呼ぶ五目飯)に舌鼓を打った。味の複雑さは日本のそれに比すべくもない。純糯米から作るというここの薬酒(ヤクチュウ清酒)の味は忘れられない。いずれも自家造りである。

日程は多量だった。まだ長城が残されている。長城は全南随一の紙業地である。