轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

いきにんぎょう

活人形

泉 鏡花

「探偵小説第十一集 活人形」春陽堂、1893(明治26)年5月3日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 41,111 字 · 82 页

青空文庫

十四 血の痕

その時門の扉を開きて、つッと入るは銀平、八蔵、連立ちて今帰れるなり。

さすがの泰助も度を失いぬ。

短銃の第三発轟然。

十四 血の痕

贋探偵の銀平が出去りたる後、得右衛門はなお不審晴れ遣らねば、室の内を見廻るに、畳に附たる血の痕あり。一箇処のみか二三箇処。ここかしこにぼたぼたと溢れたるが、敷居を越して縁側より裏庭の飛石に続き、石燈籠の辺には断えて垣根の外にまた続けり。こは怪やと不気味ながら、その血の痕を拾い行くに、墓原を通りて竹藪を潜り、裏手の田圃の畦道より、南を指して印されたり。

一旦助けんと思い込みたる婦人なれば、このままにて寐入らんは口惜し。この血の跡を慕い行かばその行先を突留め得べきが、単身にては気味悪しと、一まず家に立帰りて、近隣の壮佼の究竟なるを四人ばかり語らいぬ。

各々興ある事と勇み立ち、読本でこそ見たれ、婦人といえば土蜘蛛に縁あり。さしずめ我等は綱、金時、得右衛門の頼光を中央にして、殿に貞光季武、それ押出せと五人にて、棍棒、鎌など得物を携え、鉢巻しめて動揺めくは、田舎茶番と見えにけり。

女房は独り機嫌悪く、由緒なき婦人を引入れて、蒲団は汚れ畳は台無し。