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がいとうからみたしんとうきょうのりめん
街頭から見た新東京の裏面
杉山 萠円
「九州日報」1924(大正13)年10~12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,546 字 · 178 页
その態度は記者がその誠意を疑うほどに非官吏的、公開的であった。寧ろ投げ遣り的に「秘密」の印を押した書類なぞを見せて、あくびまじりにいろんな呑気な話までした。
その話の中に記者が聴きのがすことが出来なかったのは、どの官吏もが共通的に左の意味の言葉を口にしたことであった。
「駄目ですよどうせ。なるようにしかならないのです。私の方から発表は出来ませんが、あなたの見た通りを地方の新聞に大いに書いて下さい。東京の新聞にはいくら書いたって駄目です。東京のものが読んだって、堕落し切っているんですからちっとも感じはしませんが、全国地方の各新聞が一斉に『東京を救え』とでも書き立ててくれたら、いくらか刺戟になるでしょう。新聞に書いたら一部送って下さい」
その言葉の中には、何のあてどもない、行き当りバッタリ式の仕事をしている人々の心の痛みがこもっていた。見かけだけ美しくて、内容の乱れ腐れて行く東京を見ながら、どうする事も出来ない人々のダラケタ頽廃した哀愁がこもっていた。
又或る退職した高級官吏はこう云った。
「『東京を救え』も面白かろう。しかし大抵の奴が東京を救いに来たって、木乃伊取りの木乃伊になってしまうよ。