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とおのものがたり
遠野物語
柳田 国男
「遠野物語」柳田國男、1910(明治43)年6月14日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 39,063 字 · 79 页
一一八
一一九
橋ほめ
門ほめ
その声は、おりこひめこを載せなえでヤマハハのせた、けけろと聞ゆ。これを繰り返して歌いしかば、二親も始めて心づき、ヤマハハを馬より引き下して殺したり。それより糠屋の隅を見に行きしに娘の骨あまた有りたり。
○糠屋は物おきなり。
一一八 紅皿欠皿の話も遠野郷に行なわる。ただ欠皿の方はその名をヌカボという。ヌカボは空穂のことなり。継母に悪まれたれど神の恵ありて、ついに長者の妻となるという話なり。エピソードにはいろいろの美しき絵様あり。折あらば詳しく書き記すべし。
一一九 遠野郷の獅子踊に古くより用いたる歌の曲あり。村により人によりて少しずつの相異あれど、自分の聞きたるは次のごとし。百年あまり以前の筆写なり。
○獅子踊はさまでこの地方に古きものにあらず。中代これを輸入せしものなることを人よく知れり。
橋ほめ
一 まゐり来て此橋を見申せや、いかなもをざは蹈みそめたやら、わだるがくかいざるもの
一 此御馬場を見申せや、杉原七里大門まで
門ほめ
一 まゐり来て此もんを見申せや、ひの木さわらで門立てゝ、是ぞ目出たい白かねの門
一 門の戸びらおすひらき見申せや、あらの御せだい
○