轻松读懂日语经典作品
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がん
雁
壱、弐、参「スバル 第三年九号」1911(明治44)年9月、肆、伍「スバル 第三年十号」1911(明治44)年10月、陸、漆「スバル 第三年十一号」1911(明治44)年11月、捌、玖「スバル 第三年十二号」1911(明治44)年12月、拾、拾壱「スバル 第四年二号」1912(明治45)年2月、拾弐「スバル 第四年三号」1912(明治45)年3月、拾参、拾肆「スバル 第四年四号」1912(明治45)年4月、拾伍、拾陸「スバル 第四年六号」1912(明治45)年6月、拾漆、拾捌「スバル 第四年七号」1912(明治45)年7月、拾玖「スバル 第四年九号」1912(大正1)年9月、弐拾「スバル 第五年三号」1913(大正2)年3月、弐拾壱「スバル 第五年五号」1913(大正2)年5月、弐拾弐、弐拾参、弐拾肆「雁」籾山書店1915(大正4)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 73,950 字 · 147 页
と云って追い返した。そこへ丁度岡田が通り掛かって、帽を脱いで会釈をした。お玉は帚を持ったまま顔を真っ赤にして棒立に立っていたが、何も言うことが出来ずに、岡田を行き過ぎさせてしまった。お玉は手を焼いた火箸をほうり出すように帚を棄てて、雪踏を脱いで急いで上がった。
お玉は箱火鉢の傍へすわって、火をいじりながら思った。まあ、私はなんと云う馬鹿だろう。きょうのような涼しい日には、もう窓を開けて覗いていては可笑しいと思って、余計な掃除の真似なんぞをして、切角待っていた癖に、いざと云う場になると、なんにも言うことが出来なかった。檀那の前では間の悪いような風はしていても、言おうとさえ思えば、どんな事でも言われぬことは無い。それに岡田さんにはなぜ声が掛けられなかったのだろう。あんなにお世話になったのだから、お礼を言うのは当前だ。それがきょう言われぬようでは、あの方に物を言う折は無くなってしまうかも知れない。梅を使にして何か持たせて上げようと思っても、それは出来ず、お目に掛かっても、物を言うことが出来なくては、どうにも為様がなくなってしまう。一体わたしはあの時なぜ声が出なかったのだろう。