轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
がん
雁
壱、弐、参「スバル 第三年九号」1911(明治44)年9月、肆、伍「スバル 第三年十号」1911(明治44)年10月、陸、漆「スバル 第三年十一号」1911(明治44)年11月、捌、玖「スバル 第三年十二号」1911(明治44)年12月、拾、拾壱「スバル 第四年二号」1912(明治45)年2月、拾弐「スバル 第四年三号」1912(明治45)年3月、拾参、拾肆「スバル 第四年四号」1912(明治45)年4月、拾伍、拾陸「スバル 第四年六号」1912(明治45)年6月、拾漆、拾捌「スバル 第四年七号」1912(明治45)年7月、拾玖「スバル 第四年九号」1912(大正1)年9月、弐拾「スバル 第五年三号」1913(大正2)年3月、弐拾壱「スバル 第五年五号」1913(大正2)年5月、弐拾弐、弐拾参、弐拾肆「雁」籾山書店1915(大正4)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 73,950 字 · 147 页
岡田が又「左」と云った。石原が余り右へ寄り過ぎたのである。忽ち石原は足を停めて身を屈めた。そしてすぐに跡へ引き返して来た。遠い方の蓮の茎の辺を過ぎた頃には、もう右の手に提げている獲ものが見えた。
石原は太股を半分泥に汚しただけで、岸に着いた。獲ものは思い掛けぬ大さの雁であった。石原はざっと足を洗って、着物を着た。この辺はその頃まだ人の往来が少くて、石原が池に這入ってから又上がって来るまで、一人も通り掛かったものが無かった。
「どうして持って行こう」と僕が云うと、石原が袴を穿きつつ云った。
「岡田君の外套が一番大きいから、あの下に入れて持って貰うのだ。料理は僕の所でさせる」
石原は素人家の一間を借りていた。主人の婆あさんは、余り人の好くないのが取柄で、獲ものを分けて遣れば、口を噤ませることも出来そうである。その家は湯島切通しから、岩崎邸の裏手へ出る横町で、曲りくねった奥にある。石原はそこへ雁を持ち込む道筋を手短に説明した。先ずここから石原の所へ往くには、由るべき道が二条ある。即ち南から切通しを経る道と、北から無縁坂を経る道とで、この二条は岩崎邸の内に中心を有した圏を画いている。