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しんさいこうき
震災後記
喜田 貞吉
「社会史研究 第一〇巻第四号」1923(大正12)年12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 20,544 字 · 41 页
九月十四日
九月十五日
九月十六日
九月十七日
九月十四日(金)
豪雨襲来。かりに蔽うたばかりの不完全な屋根はこれを防ぎ切れず、到るところ雨漏りがはなはだしいので悲観させられる。午後三時半ごろ地震のかなり強い奴がまたやって来た。次男と山本生とを、弁当持で焼跡の情況視察につかわす。被服廠跡に累々たる屍体の絵はがきなど買って来る。
今日始めて郵便配達に接手する。一日または二日の消印附のもののみだ。三日以後は震災地行きの郵便物を受け付けなくなったので一つも来ぬ。
九月十五日(土)
驟雨なお続く。地震もおりおり繰り返す。山本生の応援で、書庫内の整頓に着手する。
九月十六日(日)
各地から見舞状がボツボツ配達される。四頁、五頁ぐらいでもよいから、『社会史研究』をぜひ続けるようにと奨励される熱心な読者もある。雨風なおつづく。今日大工二人、植木屋一人来てくれて、さしあたり損処に応急の手当を加える。なかなか間にあいそうにもない。
午後雨がやんだので、巣鴨から日暮里方面へ見舞に行く。自転車が大いに役に立つ。
九月十七日(月)
ブリキ屋が二人、有り合せの古材料で壊れた屋根の応急手当に着手する。
京大の講義は疾くに始まっているはずだ。