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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

線上閱讀直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 頁

青空文庫

お嬢さん、気をおつけなすって下さいまし、水当りに――」

又蔵の声が湿った。走るように軒下へ出て、振向いて

「祈っておりまする。奥さん、お嬢さん、行って参りますよ」

綱手は泣いていた。七瀬の眼も、湿っていた。茶店の旅人も、亭主も、両方を見較べていた。

碇山将曹は、四ツ本の差出した書面を見ていた。それには「あかね」で、会合した人々の名が、書いてあった。

大目付兼物頭    名越左源太

裁許掛       中村嘉右衛門

同見習    近藤七郎右衛門

同        新納弥太右衛門

蔵方目付      吉井七之丞

奥小姓       村野伝之丞

遠方目付      村田平内左衛門

宗門方書役     肱岡五郎太

小納戸役      伊集院中二

兵具方目付     相良市郎兵衛

同人 弟      宗右衛門

無役        益満休之助

同        加治木与曾二

「この外に、仙波親子か」

大きい、丸い眼鏡越しに、四ツ本を見て

「はっ」

と、頷くと、眼鏡をはずして、机の上へ置いた。そして、金網のかかった手焙――桐の胴丸に、天の橋立の高蒔絵したのを、抱えこむように、身体を曲げて