輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

線上閱讀直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 頁

青空文庫

と、思うと、悲しさと、憤りとが、いっぱいになってきた。

「不束でござりまするが、御教訓、忘れは致しませぬ」

「うむ」

「して、父上は、如何して、亡くなりましたか。いつかの夢に、斬られている姿を、見ましたが。それから、御師匠様からも、それとなく非業の死を遂げたらしいと、聞きましたが、矢張り――」

「その通り――」

益満は、腕組をしたまま頷いた。南玉と、庄吉とは、顔を見合せた。

「争えんのう、父娘だ。どろどろっと出たんだ」

「対手は、牧仲太郎。噂に聞くと、三十人余りの中へ、小太郎と二人で、斬込んだらしいが――」

「兄上は? そして?」

「小太郎は助かったらしいが、消息が判らぬ。わしが、叡山へ馳せつけたのは、丁度その翌日。牧もおらぬし、小太郎を探したが、見つからぬし、牧のあとを追って、江戸へ戻って来る途中、この庄吉に逢ったのじゃが――」

「あすこで、お目にかからなかったら、あっしゃ死んでおりましたよ」

「御教訓に従いまして、上方へ参ります」

「路銀、支度のことなど、調えておいた」

「足りないところは、張扇から叩き出す」

と、南玉が云った時、南玉の表口あたりで

「師匠――おおいっ――留守かい」