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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

線上閱讀直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 頁

青空文庫

「あれだ――若旦那に、助太刀せん時にゃあ――今度は、尻を齧らあ。とにかく、早いところから片付けて――吉、俺、一っ走り行って来らあ」

「お前さん、駕でも云ったら」

「へっ、駕で行くのは、お春じゃないか、私ゃ、振られて行くわいな、ってことは、昔話だ。簪を持ってるぞ、簪を――」

「くれるのかえ」

「何い、ぬかしゃがる。後光がさしてらあ、雨、坊主に、桐、桜。松に来んとは、気にかかる。ささよいやさ、えっさっさ」

庄吉は、走って出て行った。

「おう、戻って来たぜ」

三人は、未だ、寝ていなかった。南玉が、すかして見て

「何うした」

いい終らぬうちに、庄吉は、上って来て

「ま、よかった。今日は、大芝居つづきだ」

そういって坐ると

「お目出度う」

と、いって庄吉は、深雪に、お辞儀をした。

「何うしたい、えらい元気で」

「何な、益満の野郎の鼻を齧るつもりで行ったさ。そして、とんとんと、啖呵を切っちまったら、お前、深雪さんの操を破らさんでも、小藤次を誘き出して、首を締めりゃ、牧の野郎の行方は判るではないか。だから、俺は云ったよ、小藤次が知らんと云や、何うするって」

「成る程」

「するてえと、子曰く、小藤次は囮にして、知っている奴を誘き出すって。