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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

線上閱讀直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 頁

青空文庫

「子曰くにございましたかね」

「これで別れよう。深雪、わしと、京へ行って、小太郎の便りを待て」

「はい、でも――父の墓へ、一寸――」

「墓へ詣って父が喜ぶか、天下のために働いて、父が喜ぶか、女子などの知ったことか。わしの指図に従え」

小太郎は、心の中で

(益満にあずけおけば、家の名ぐらいは、残るであろう――それがいい)

と、思った。

「深雪、益満に、万事任せておけ」

「はい」

「庄吉」

と、益満が呼んで

「深雪の供をして参れ」

「ええ――然し、若旦那を――」

「それでは、小太郎について行け」

南玉が

「一向、手前には、御指図がございませんが――」

「貴様、この水の中へでも潜っていろ」

南玉は、首を一つ振って

「手前は、講釈師で、水芸師ではございません」

「若旦那御一人じゃあ、ね――師匠、俺が、若旦那にくっついてくよ。深雪さんは、益満さんに、あずけときゃあ、大丈夫だ。二人で、一番、牧の野郎の睾丸へでも、ぶら下っちまおうじゃねえか」

「鼻を齧るのはよしたか」

「お嬢さん、命があったら、又――」

と、庄吉は、笑った。小太郎が

「両人共、深雪について参れ」

「いやだ」

と、南玉が、首を振って