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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
線上閱讀直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 頁
(役は変えられる、罷免される――命にも、石高にも別条は無いが――然し、現在の役を誰かに代えられたなら、それで、万事は、水泡に帰する)
将曹は、自分達の計画した、斉彬の世嗣を、呪殺するということが、余りに、うまく運びすぎたことに、喜んでもいたが、その底では、薄気味悪くもあった。
(お家のために、その方がいい。斉彬を、相続させてはならない)
と、いう信念が、相当に固く、あるにはあったが、呪殺という手段のことを考え、何も知らぬ幼児の、次々と、死に行く様を見ると、その死の――その幼児の怨みの幾分かは、自分へかかってくるような気がして、余りに、その死が、うまく運ぶゆえに、自分の命のことに対しても、気味悪さが、感じられた。そして、何っかに、悪いことをしているな、というような感じがあって
(お家のためだ――)
と、思ってみても
(余り、上手に、事が運びすぎる)
と、却って、不安になり
(ものは、満つれば欠ける、というが――)
と、自分達の、陰謀が、いつか、破れるような気さえした。
「斯様なことも、考えないでは、ござりませなんだが――」
と、将曹が、呟いた。
「余り早すぎて――」