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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(三)酒屋火事
野村 胡堂
線上閱讀野村 胡堂《銭形平次捕物控(三)酒屋火事(ぜにがたへいじとりものひかえ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 146,725 字 · 298 頁
「見つけてから、一応見直して焚火へ投り込んだのか、それとも、見つけるとすぐ投り込んだのか」
「拾った時は、随分びっくりした様子でしたよ。一応見直すと、思いなしか、少し顔色を変えて、そのまま、焚火の中へ投り込んだようで――」
「フーム」
平次の顔は深沈とした色になります。
「あッ、いけねえ、親分。三輪の親分が、仲吉をしょっ引いて行きますぜ」
「何だと」
平次もさすがに仰天しました。いつの間にやって来たか三輪の万七が、焼跡で働いている、仲吉を引っ括って行こうとしているのです。
「親分。――銭形の親分」
ニヤリニヤリと近づいたのは、万七の子分で、ガラッ八と張り合っているお神楽の清吉でした。
「おや、お神楽の、何だい」
「外じゃございませんが、万七の伝言を持って参りました。――訴人があって、放火は仲吉に決ったから、縄張違いだが、八丁堀の旦那方のお指図で挙げて行く。銭形の親分に宜しく、とこう申しますんで。ヘエ、左様なら」
「…………」
何という人を馬鹿にした顔でしょう。お神楽の清吉は切口上で言い切ると、三輪の万七と一緒に、仲吉を後ろ手に縛って引揚げてしまいました。
「放火の訴人は、白銀三十枚の褒美だ。