輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(二)八人芸の女

野村 胡堂

線上閱讀野村 胡堂《銭形平次捕物控(二)八人芸の女(ぜにがたへいじとりものひかえ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 144,562 字 · 291 頁

青空文庫

平次はそこですぐ越前屋に向いました。

「番頭さん、ちょいと訊きたい事があるんだが――」

「親分さんで、どうぞこちらへ」

「お粂が逃出したそうじゃないか。あの阿魔を挙げようと思うんだが、どうしても証拠が揃わねえ、女の手であの格子へどうして綱を掛けたかそれが知りたいんだ、部屋の中からじゃ納屋の手摺の綱は手繰れねえ」

「ヘエ――」

徳三郎は平次を案内して納屋の方へ行きました。

「ここから綱を投げれば、格子をもぐって部屋の中へ入るわけだが、格子が狭いから、女の芸当じゃむずかしい、――やはりお粂じゃなかったのかな」

「親分、あれを使えませんかしら」

「…………」

徳三郎の指したのは、粗末な納屋の明り取りの横窓の枠――それは一間半ばかりの細い剥ぎ杉を、釘で打ち付けただけの棒でした。

平次は伸び上がってそれを引くと、釘が弛んでいて、手に従って外れて来ました。

尖端には誂向の釘がありますから、それに麻縄の端を引っかけると、一間半ほど向うのお粂の部屋の格子に掛けられないことはありません。

お粂の部屋からは縄を手繰れず、外から人目を避けて一間半もある竿を持込めないとすると、下手人はこの納屋の二階から、どうして向うの部屋の格子へ綱を引っかけたか、その道具がどこにあるか、平次はそれを捜していたのでした。