輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

こどもふどき

こども風土記・母の手毬歌

柳田 国男

線上閱讀柳田 国男《こども風土記・母の手毬歌(こどもふどき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 142,761 字 · 278 頁

青空文庫

一二、千垢離

たった一軒の家のうれいや悩みでも、それが村人のひとりであるかぎり、けっして神さまは打ち棄てて置かれなかったことは、まえに紹介しておいた蓆旗の繩を、氏神社から子の欲しい家へ、引いてきているのを見てもわかり、または逆歯の生えた幼児のために、村の人が集まって日中機を織るのを見てもかんがえられる。こういう信心のもっとも明らかにあらわれているのは、村で大事な氏子が大病にかかって命のあやういときに、多くの人が出て祈願をする千度参り、または数参り、度参りともいうものであるが、これなども最初はもっとひろく、村に何事か大きな憂い事がある場合、ことに五月六月におしめりがなくて、田が植えられなくて苦しむときなどのほうが多かった。女や子どもまでを加えても、村では千人という人はなかなかそろわない。たぶんはめいめいが二度も三度も、かえってはまたお参りに行くので、千というのは精確でなくとも、じっさいは千度よりも多く、一日の内に神さまの前に出て、口々に同じ言葉を申しあげて、神さまを動かそうとしたことと思う。わたしたちが見てさえ感動せずにはいられないのは、漁船が沖へ出ているのに暴風雨が起こって、船がつぎの日までも帰ってこぬ場合などに、母とか妻とか姉妹とか小さな児童などがあつまって、この千度参りをするありさまである。