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こどもふどき
こども風土記・母の手毬歌
柳田 国男
線上閱讀柳田 国男《こども風土記・母の手毬歌(こどもふどき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 142,761 字 · 278 頁
これと似よった例は四国の粥釣りや御祝いそ、中国地方のコトコト・ホトホト、またはトロベイ・トヘイなどというもの、九州・奥州の両端にあるカセドリなど数えきれぬほどの種類を私は知っている。起源は少しずつちがっているかも知らぬが、いずれも正月に子供の口から、めでたい言葉を聴こうとした趣意は一つで、もしもはじめから賤しいと見られる所作であったら、真似をするはずもないのだから、いわば児童はお株を取られたのである。
もとよりこの変化は近ごろのものではない。東京などでもまだ江戸といった昔、町の子どもが数人で小さな船の形をしたものをかかえ、商家の店さきに来て入船の祝言を唱えていたということが、多くの書き物に残っているが、これなどもやはりいろいろの段階において今も諸国の船着場には行なわれている。たとえば津軽の鰺ヶ沢の柱かつぎ、筑前博多のセンザイロウなどはまだ子どもの管轄に属している。そんな話を聴けば珍しがるだろうが、東京人の中でも小さな児をかかえゆさぶって、
千ぞや万ぞ お船はぎっちらこ
などと唱えているのが、やはり古い文句の記憶であり、幼い者がそれを楽しんでいるのも、幽かながらその相続であった。