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みみずのたわこと

みみずのたはこと

徳冨 健次郎

線上閱讀徳冨 健次郎《みみずのたはこと(みみずのたわこと)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 265,437 字 · 530 頁

青空文庫

明治天皇崩御の前後

一

二

三

御重態の程も察せられる。

真黒い雲が今我等の頭上を覆うて居る。

*

午後二時過ぎ、雷鳴、電光、沛然と降雨があった。少し雹が雑って居た。

月番から回章で、二十七日から二十九日まで、「総郷上り正月」のふれが来た。中日が総出で道路の草苅りだ。回章の月番の名に、見馴れた寺本の七蔵の名はなくて、息子の喜三郎の名が見える。七蔵さんは此六日に亡くなったのである。変った月番の名を見て、一寸哀愁を覚えた。

二

七月二十二日。

土用三郎と云うに、昨日の夕立以来、今日も曇って涼しいことである。

白桔梗、桔梗の花が五つ六つ。白っぽけた撫子の花が二つ三つ。芝生の何処かで、※と虫が鳴いて居る。

寂しい。

見る/\小さな雨がほと/\落ちて来た。

寂しい。

夏さびし桔梗の花五つ六つ小雨まじりに虫の声して

三

七月三十日。

例によって芝苅り。終って、桃の木の下で水蜜桃の立喰。

大きなプリマウス種の雄鶏が、鶏舎の外で死んで居た。羽毛が其処此処にちらかって居る。昨夜鶏舎の戸をしめる時誤って雄鶏をしめ出したので、夜中鼬に襲われたのである。随分死の苦しみをしたであろうに、家の者はぐっすり寝込んで些も知らなかった。