輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
線上閱讀徳冨 健次郎《みみずのたはこと(みみずのたわこと)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 265,437 字 · 530 頁
男はせっせと手で土を掘って居た。女は世にも蒼ざめた顔をして居た。自然薯でも掘るのですかい、と通りかゝりの婆さんがきいたら、何とも返事しなかった。程経てまた通ると、先の男女はまだ其処に居た。其前八幡山の畑の辺をまご/\して居たそうである。多分闇から闇にと堕りた胎児を埋めたのであろう。鴫田の婆さんは、自家の山に其様な事でもしられちゃ大変だ、と云うて畑の草の中なぞ杖のさきでせゝって居たそうだ。
其若い男女が、ひょっとしたらまた其処へ来て居るかも知れぬ。あるいは無分別をせぬとも限らぬ。
箸を措くと、外套引かけて出た。体も魂も倔強な民が、私お供致しましょう、と提灯ともして先きに立つ。
八幡下の田圃を突切って、雑木林の西側を這う径に入った。立どまって良久しく耳を澄ました。人らしいものゝ気もない。
「何処に居るかね、不了簡をしちゃいかんぞ。俺に相談をして呉れんか」
声をかけて置いて、熟と聞き耳を立てたが、吾声の攪乱した雑木山の静寂はもとに復えって、落葉一つがさとも云わぬ。霜を含んだ夜気は池の水の様に凝って、上半部を蝕い欠いた様な片破れ月が、裸になった雑木の梢に蒼白く光って居る。