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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
線上閱讀直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 頁
行った者のみでなく、この同志の悉くが罪になる。それで、考えあぐんでおるが」
「それが、何よりも困るところ――斉彬公にも明かさず、吾等の手で、上手に料理してしまいたいが、少くも、牧を討つには、十人の人数が要る。今、この同志より、十人が去ったなら、斉彬公から、誰々は、何うしたか、と、すぐ聞かれるは必定、一日、二日なら病気でも胡麻化されようが、十日、二十日となっては、免れぬ。お由羅方は、上が御承知ゆえ、何をしても、気の儘じゃが、こっちは、斉彬公が、こういうことに反対じゃから――」
「牧を斬ることに御異議ござらぬか」
益満が、嘉右衛門の顔を見た。
「それはない」
「名越殿には?」
「無いのう」
「方々には」
軽輩の、益満の一人舞台となって、上席の人々は、少し、反感を持っていたが、こういうことにかけては、益満の才智より外に、いつも、方法が無かった。
「大体、異存は無いが――」
「益満――名案が、あるか?」
「名案――と、申すほどでは、ござりませぬが、失敗っても、御当家の迷惑にならず、行くのは目付役として、拙者一人でよろしく、ただ、金子が、少々かかります」
「その案と申すのは」