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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
線上閱讀直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 頁
はい、御免なさい。いずれ、今夜は、小屋でお目にかかりましょう」
南玉が、茶店を離れて、庄吉と、深雪の立っているところへ来た。
「冷汗をかくぜ、爺さん。東小路中納言だなんて、俺あ、横っ飛びに、逃げ出したよ」
「あはははは、今夜、久し振りに、一席叩いてこまそ。三文にでもなりゃあ、得というもんだ」
「本当に、桃林って知っていなさるのかい」
「一寸、馴染がある――何うでえ、庄公、一つ、富士春仕込みの、怪しげ節でも、助けにやらんけ。割をやらあ」
「よしてくれ。乞食芸人になっちゃあ、仲間へ面出しが出来ねえや」
「これで、お嬢さんが、娘手踊か、水芸とくりゃあ、儲かるがのう」
「小父様、お琴は?」
「琴? ――ころん、ころんって、眠いやつだのう。ことこわしとは、これよりぞ始まる。小屋へは向きやせん――」
「東小路中納言向きだのう」
町へ近づいたので、屋並が多くなってきた。びらが、大きい木の幹だの、辻堂の狐格子だの、酒屋の軒下だのへ、貼ってあった。
「庄公、江戸の流行唄、って触込みで、益満さんのよく唄う、小手をかざして、御陣原見れば、でもやりねえよ。温まるかもしれねえよ」
「田舎じゃあ、判らねえか知れねえが――小屋へは、初めてだからのう。