輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

線上閱讀直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 頁

青空文庫

半畳でも入ったら、ぽーっとすらあ」

「半畳って、何?」

と、深雪が聞いた。

「いろいろと、あっての。商売繁昌。火事半鐘、木綿半丈、絹半丈」

町へ入って少し行くと、汚い、薄い板で囲って、板屋根を葺いただけの小屋があった。表に、幟が一本立っていて、扇風舎桃林の名が、紅を滲ませていた。南玉が、入口から、真暗な中へ

「桃林っ」

と、大声で呼ぶと、遥か奥の方から

「何んでえ。誰だ」

と、返事した。

南玉は、張扇で読み台を一つ叩くと、肩を聳かして

「もやもやもやと、もやつき渡る、朝霧の中へ、俄然――忽然として現れ出でたる旗印、地から降ったか、天から湧いたか、とんと判らん、摩訶不思議、あらら不思議に、妙不思議、奇怪奇手烈、テンツクテン――」

南玉は、力任せに、ぱちんと台を、叩いた。

「おもしれえぞっ」

と、客が叫んだ。蜜柑が一つ、飛んで来た。

「蜜柑、きんかん、わしゃ好かん。朝から敵は叶わんと、瞳を定めて、よく見れば、これぞ、上杉方名代の勇将、柿崎和泉守政景が、大大根の打掛纏い、一手の軍勢一千と八百。政景その日の扮装は――」

小屋の表では、頻りに客を呼んでいた。莚を敷いただけの上へ、群衆は、寝たり、坐ったりして、物を食べながら