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しほんたいへいき

私本太平記(七)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《私本太平記(七)(しほんたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 330,262 字 · 662 頁

青空文庫

これが、五月二十日から二十二日頃までの状況であり、足利直義の陸の大部隊は、はやぞくぞく、敵の去った加古川へ入っていた。

一面――

海上は、これも五月二十一日の夕ごろ、波間も見せぬほどな大船列が、室ノ津にかかり、やがて夜は、烏賊釣舟のような無数の灯を近々と見せていた。

室ノ泊の群船に一夜が明けた翌日だった。尊氏が坐乗の大船へ、ひる頃、一団の伺候者があった。――奥地の白旗城から出てきた赤松円心則村と、一族の者だった。

「やあ、円心か」

「ごきげんうるわしゅう……」

「片手を頸に吊っておるが、怪我でもしたか」

「一昨夜、敵を追撃中、息子どもには負けじと、年がいもなく、ちと深入りいたしましたので」

「よい元気だな」

「わが君におかせられても、いちばい、おさかんな態に拝され、円心、こんなうれしいことはございませぬ」

「さぞ、待ちかねたろう。尊氏が東上を」

「いや、ご催促は申しあげましたが、疾風迅雷のお迅さ。……もう逃げ足づいた義貞を都のすみまで、追いつめるまでにござります。その御先手には、ぜひ、せがれ範資、貞範、氏範らの若者輩をお使い願わしゅう存じまする」

「よい子持ちだの。