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しほんたいへいき
私本太平記(七)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《私本太平記(七)(しほんたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 330,262 字 · 662 頁
これ罪の三。
一つ 東国にあっては、ひそかに禁府を開き、公の物をもって、私の恩を売り、征夷大将軍の位名を偽称す。その罪の四。
一つ 軍功の施与は朝廷直々の令に待つべきを、北条時行を追って府に入るや、僭上にも身勝手に諸所公領の地を割いて、これを餓狼の将士に分つ。罪の五たり。
一つ さきには讒構をもうけて、巧みに、兵部卿ノ親王(大塔ノ宮)を流離に陥す。その罪の六。
一つ 親王の御罰は、ひとえに宮の驕りをこらす聖衷に存するを、私怨をふくんで、これを囹圄に幽す。罪の七。
一つ 混乱に乗じて、部下の兇兵を使嗾し、宮に害刃を加えたてまつる。天人ともに憎むところ。その罪の八。
以上のあとに、
伏して請ふ
乾臨明照のもと
尊氏直義以下
逆党の誅命あらん事を
畏みて 奏し仰ぐ
義貞 誠惶誠恐謹言
とした長文だった。
尊氏の言いぶん。
義貞の言いぶん。
いずれが是か非などは、もはや問題の時期ではない。またたれがみても、尊氏のそれは、義貞との確執を口実に、鉾をかえて挑発している詭弁のもののようだし、義貞がかぞえあげた尊氏の八逆のほうが、はるかにその論拠にも力があった。しいて歪曲している点もなくはないが、不倶戴天の仇敵をやッつけた筆誅の余勢である。