Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 猿回し
野村 胡堂
Read 銭形平次捕物控 猿回し (ぜにがたへいじとりものひかえ) by 野村 胡堂 (のむらこどう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 125,671 characters · 252 screens
お滝さんと祝言ごっこもいいけれど、目の色を変えてるのが二、三人あることを御存じないんですもの、ねえ」
「誰だえ、それは?」
「第一番に甥の新吉さん、あの人はお滝さんと何んか言い交してるかも知れません――それから手代の才六どん、あれは飛んだ猫っ被りですよ。今までも鎌倉町の路地裏へ潜り込んで、お滝さんの母親に取入って居たことを、知らない者はありゃしません。――もっとも、三十一まで独り者じゃ無理もありませんがね」
「それから?」
「田屋さんだって変ですよ。あの人はお滝さんの叔父さんなんだそうで、姪のお滝さんをひどく案じて居ましたよ」
「篠崎さんとかいう御浪人は?」
「気の知れない方ですよ。碁が強いくせに、わざと旦那に負けて御機嫌をとるような人ですから」
「すると怪しくない人間は無いじゃないか」
「奇月宗匠位のものでしょうよ」
「そう言うお前は?」
「まァ」お峰はサッと顔色を変えました。平次の突っ込んだ語気が鋭かったのと、不意を打たれたためでしょう。
次に、平次は二階に昇ってお滝に逢って見ました。このお妾第三号は、幸いの騒ぎで、冒涜的な祝言もフイになりましたが、いずれは主人岩太郎の好色の餌になる娘でしょう。