Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(五)金の鯉
野村 胡堂
Read 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) by 野村 胡堂 (のむらこどう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 136,062 characters · 276 screens
、日は両国稲荷の御縁日の前の晩、時刻は丑刻(午前二時)前後、場所は横山町三丁目、と話が決って、銅六はいかさまの河童の見世物まで用意し、夜っぴてそこにいても、人に疑われないだけの工夫をしたのです。
「ところが、番頭さんはとうとう来ません、たぶん外に相棒を拵えたのだろうと、腹を立てて夜の明けるのを待っていると、大黒屋の裏口で、本人が殺されているという騒ぎじゃありませんか、癪にさわるが、相手が死んじゃどうにもならない。中ッ腹で女房と喧嘩した上、女房が濁酒を呻ったから、あっしは国府を買って思う存分喫ったんで――」
銅六の話は馬鹿馬鹿しいがよく筋は通ります。
「それじゃ訊くが、正次郎を殺したのは誰だ?」
と平次。
「五千両横取りした奴でしょう」
「それは判っているが、正次郎が一番怖がっていたのは誰だ」
「主人の市兵衛ですよ」
「それから」
「番頭の嘉助、――こいつはヨボヨボのくせに、算盤がはっきりしているから、誤魔化しが付かねえとね」
「福三郎は?」
「主人の遠縁で、大きな面をしたい野郎だが、人間は甘えという話で」
「あとはどんな事を言った」
「あの家の中で、人間らしいのはお徳の阿魔だ。