Japanische Klassiker mit Furigana
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しげき「すいせんともくぎょ」
三好十郎の仕事 別巻
三好 十郎
Lesen Sie 三好十郎の仕事 別巻 (しげき「すいせんともくぎょ」) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.145 Zeichen · 440 Bildschirme
詩劇「水仙と木魚」
プロローグ
プロローグ
私は京極光子と申します
年は十七年三カ月
学問は中学を卒業しただけで
病気のために寝たきりで
自分一人では一メートルも動けない
詩を読んだのは
宮沢賢治とホーマアのオデッセィの二冊だけです
その私が、おどろくなかれ
水仙と木魚という題で
長い長い詩を書きますから
どうぞ皆さん覚悟してくださいな
この中で私は
人類よ、思いあがって
水爆や原爆なんぞをポカポカとおっことして
地球をこなごなにしないように気をつけろ!
アメリカとソビエットよ、のぼせあがって
したくもない戦争を
しなくてはならぬようなハメに持って行かないように気をつけろ! と
オトナたちを叱ってやろうと思います
びっくりなすった?
実はそれウソですの
私がホントにここに書きつけるのは
小さな小さなことばかりで
エンの下の蟻の巣の中で
蟻がどんな声で泣き悲しんだかということや
二番目の水仙が芽を出したのは
二月の幾日の朝であったかということや
カリエスの腰がどんな日に一番痛むかということや
すべてそういう、人さまにはどうでもよいことばかりを
ゴタゴタと書きつけて
昇さんに見せようというだけです
1
これは
小さい町の町はずれの
竹やぶの蔭のお話です