Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme
「そう、お前、知ってるじゃないか」
「いいえ」
「まだわからないの」
「どうしてもわかりません」
「そんなら、わたしが言って聞かせる、それいつぞや、お馬を調べにわたしの屋敷へお見えになった、あの……」
「あ、御支配の駒井能登守様でございましたか」
「そうそう、あのお若い綺麗な御支配の殿様のことよ」
「左様でございましたか、それならば、わたしはよく存じておりまする」
「それごらん、知っているくせに」
「それでもお嬢様、あの殿様を、わたし風情が知っていると申し上げては恐れ多うございますね」
「いいえ、あの殿様はお前を知っている、お前はあの殿様に御贔屓になっているくせに」
「御贔屓なんぞとお嬢様」
「いいえ、そうではありません、あの殿様からお前に、あんな結構な下され物があったのは、あれは殿様がお前を好いているからなのよ、わたしはそう思っている」
「お嬢様、飛んでもないことでございます、あれはムクの働きなのでございますよ、ムクが殿様のお馬の危ないところを助けたから、ムクへのお礼心で、それで、わたしの方へ、あんな結構な下され物があったのでございますよ」
「そればかりではありません、殿様がお帰りの時に、わたしはじっと見ていました、殿様は幾度も幾度もお前の姿を振返っておいでになりました、お前はそれを知らなかったであろうけれど、わたしはちゃんと見