Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme
それは力持のおせいさんが、いま必死の場合に、商売物の立臼を目よりも高く差上げて投げて落すと、臼に打たれた折助十余人が一度に転び落ちたものです。
立臼の一撃で、折助どもも少し怯んだが、直ぐに盛り返して梯子や小屋掛の丸太を足場にして、続々と登りはじめました。上からはあり合すもの、衣裳葛籠、煙草盆、煙管、茶碗、湯呑、香箱の類、太鼓、鼓、笛や三味線までも投げ尽したが、もう立臼のような投げて投げ甲斐のあるものがありませんでした。力持のおせいさんは、鉄の棒を舞台に置いて来たことを歯噛みをして口惜しがるけれども、ここにはもはや莚よりほかに得物がなくなってしまったから、やむを得ず莚をクルクルと捲いて、それを打振り打振って、登り来る奴輩を悩ましています。
下では、折助と遊び人と木戸番と口上言いと出方と弥次馬とが、組んずほぐれつ揉み合っていると、近所の小屋からまたまた加勢が来る、弥次馬が来る、それをよそにして、この美人連の隠れ家を見つけ出した連中はいい気になってこの一角を占領して、美人連を分取ろうとの興味から、蟻の甘きに附くが如く、投げられようと払われようと離れることではありません。