Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 264.133 Zeichen · 524 Bildschirme
「この刀は、これは、わたくしの家に伝わる伯耆の安綱の刀?」
お銀様はこう言った時に、
「その通り」
神尾主膳は舌打ちをして、大盃の中の酒をグッと傾けます。
「どうしてこれがあなた様のお手に……」
「ははは、これを拙者の手に入れるまでには大抵な骨折りではない、今も言う通り、幸内の手からわが物になった」
「幸内が……」
「幸内から譲り受けた」
「それは何かの間違いでございましょう」
「さあ、それが何の間違いでもないのじゃ。お銀どの、そなたは何も知らぬ、それ故、よく言ってお聞かせ申す。そもそもこの伯耆の安綱という刀は、有野村の藤原家に伝わる名刀じゃ、いつぞや拙者の宅で様物のあった時、集まる者にこの刀を見せてやりたいから、それで幸内を嗾して、ひそかにそれを持ち出させた、それはお銀どの、そなたもよく御存じのはず……いや、幸内の持参したこの刀を見ると聞きしにまさる名刀、急に欲しくなってたまらぬ故、幸内から譲り受けた」
「それは間違いでございます、幸内には、わたくしが父に内密で三日の間、貸してやったものでございます、それを人様にお譲り申すはずがござりませぬ、そのようなことをする幸内ではござりませぬ」