Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 264.133 Zeichen · 524 Bildschirme
主膳は憎らしい毒口を吐きかけました。幸内の口は声の立てられぬように薬を飲ませられてしまったけれど、その耳は、この毒口を聞き取ることに不足はないと見えます。
幸内は主膳の言葉を聞くと、その首を烈しく振って苦しげな表情をしました。その有様を、主膳は、やはり酔眼を張って見ていましたが、
「まあ聞けよ、悲しいことに九分まで運んだこの縁談が、きわどいところで壊れそうじゃわい、ほかでもない、それは駒井能登めが為す業じゃ、あの小賢しい駒井能登が邪魔をして、惜しい縁談が壊れかかったわい、残念じゃ、腹が立ってたまらぬわい」
ここに至って神尾主膳は、正銘の酒乱になってしまったようであります。
「癪に触って腹が立ってたまらぬ故、これからそちを駒井能登めに見立てて、この腹が納まるほど、弄って弄って、弄りのめしてやるからそう思え」
神尾主膳はブルブルと身を慄わして、突然、幸内の襟髪を取って引き立て、
「やい、駒井能登守、この神尾主膳をなんとするのじゃ、主膳をなんと心得て、どうしてみようというのじゃ、えい、小癪な」
力を極めて前へ突き倒しました。突き倒されて幸内が突んのめるのを直ぐにまた引き起して、