Japanische Klassiker mit Furigana
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ようかいはかせ
妖怪博士/青銅の魔人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 妖怪博士/青銅の魔人 (ようかいはかせ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 212.920 Zeichen · 421 Bildschirme
あいつは、どんなせまいすきまからでも、幽霊みたいにスーッとはいりこむかもしれませんよ。」
「そんなばかなことがあるもんか。しかし、おまえがそれほど心配なら、蔵の外に見はり番をおくぐらいのことはしてもいいがね。」
手塚さんもじつは数日前から見はり番のことを考えていたのでした。ところが、ふたりがそんなそうだんをした、ちょうどその日の夕方、早くも心配が事実となって現われ、おそろしいことがおこりました。昌一君がその時庭へ出たのは、まっかな夕焼け雲が美しかったからです。しかし、それからつづいて、庭の奥のうすぐらい木立ちの中へ、どうしてはいって行く気になったのか、あとになって考えてみても、よくわかりません。虫が知らせるというのでしょうか。ただなんとなく、そこへ行ってみたくなったのです。
手塚家の庭は千坪もあって、築山や、池があり、奥のほうは森のような木立ちになっているのですが、戦争中から久しく手いれをしないので、木立ちの下には落葉がたまって、歩くとジュクジュクして、気味がわるいようです。
昌一君は何かに引きつけられるように、そのうすら寒い、うす暗い木立ちの中へはいって行きました。