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Japanische Klassiker mit Furigana

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あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme

Aozora Bunko

そのパナマも、遊びに来る糺の友人に買ってもらおうとしたくらいであったが、買値を言えば嗤われるほどであったので、叔父は気持を悪くして、それだけは冠って行くことにした。

正雄もお庄も、型の古いその帽子を冠って、三等客車に乗り込んで行く、叔父の、窶れて耄けたような姿を見て、後からくすくす笑っていた。

叔父はお庄のことなどは、口へ出して聞きもしなかった。出来る時分にあまり世話をしておかなかったことが、心に省みられたからでもあろうし、このごろ様子や心持のすっかり渝った姪の身のうえを知るのも厭わしいように見えた。お庄も自分のことを言い出すどころではなかった。

「叔父さんには、もう逢えやしませんよ。」と、お庄はプラットホームを歩いていながら、帰りに弟に話しかけた。弟はまだ売り損ねたパナマがおかしいと言って思い出し笑いをしていた。

送った人たちと一緒に、お庄は湯島の家へ引き返して来たが、今日は中村の家で初めて泊る日だと思うと、うんざりした。一ト纏めにして出て来た、鏡台や着替えを入れた行李などが、もう運び込まれているころだとも思った。

「ああなるのも自業自得でしかたがない。