Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅんでい
春泥・三の酉
久保田 万太郎
Lesen Sie 春泥・三の酉 (しゅんでい) von 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 86.075 Zeichen · 173 Bildschirme
」
「だってあのこのごろ来た女中。――まるッきし分らないんだ、話が。――よッぽど慈姑のきんとんに出来上っているんだ。」
「この間お前の行ったときにはそんな話はなかったのか?」
「何の話もなかった。――だから急にでも行ったんじゃァないかと思う。」
「うむ、そうかも知れない。」
「矢っ張、今度の話なんぞいろ/\耳に入るんで。――こっちにいちゃァ、矢っ張、何かと面倒臭いんで……」
「そうだろう、おそらく。――が、そういえば、若宮もいま東京にいないんだ。」
「どうして? ――可笑しいじゃァないか、それは? ――誰に聞いたんだ、そんなこと?」
「昨夜三浦が行って聞いて来たんだ。」
「三浦が?」
「昨日、三浦、西巻とお前にわかれて家へ帰ると菱川から手紙が来ている。二三度足を運んだがいつもいないからというんで寄越した手紙だ。――すぐ来いとしてあったから行ってみると実はこれ/\……みんなもう承知しているこったから否やはあるまいがという高飛車な掛合だ。――万一、もし、不承知のようならいまゝで貸した金を残らずこゝで綺麗にしてもらいたいといったそうだ。――が、あの男のこった、逆にさきをくゞって、いまゝでの奴を負けろとはいわない、それはそれとして、べつにこゝで改めて五百と六百とまとまったものを都合してくれるなら身売をしてもいゝ。