Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅんでい
春泥・三の酉
久保田 万太郎
Lesen Sie 春泥・三の酉 (しゅんでい) von 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 86.075 Zeichen · 173 Bildschirme
夕焼雲
一
――三人はおず/\それをあけてみた。――信州のある片田舎から由良にあてゝよこした若宮柳絮の書置だった。
……一時間あと、小倉と田代は、汐見と一しょに若宮のその自殺した場所へいそぐため上野から汽車に乗った。――三浦は、あとから来た頭取の岩永と二人で、一座の重立ったものゝところへそのことを触れてあるいた。
夕焼雲
一
……空に、夢のように一ト月はすぎた。――ということは若宮のことの後始末のうちにあわたゞしくその年は暮れて行った。(葬式は、書置に、出来るならそうした儀礼がましい供養がましいことは一切やらないでくれという意味のことのかた/″\書かれてあったのによって、由良は、ほんの内輪の、かたちばかりの告別式を自分の手で執行った。――勿論、それについては、何としても相手の、若い、美しい、売れるさかりの華奢をきわめた人気ものだけに……それには、そうした、あたりまえでない、世間の眼をみはらせた最後だけに、同情だの憐憫だのおせッかいだの、交ったいろ/\の非難や不服をいうものもあったが、頑として由良は、つねのその「矢の倉」のさまに似ず、決してそれに耳を藉さなかった。