Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅんでい
春泥・三の酉
久保田 万太郎
Lesen Sie 春泥・三の酉 (しゅんでい) von 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 86.075 Zeichen · 173 Bildschirme
八
――ヒマで、もう、体をもちあつかっているんじゃァねえか?」
「たまにはいゝんだ。――たまには骨休めに……」
「といってるうちに頤の干上るのを知らねえな。」
「ふん、戯談だろう。」
「まァ安心しねえ、当分芝居はあかねえから。」
「いゝよ、あかなくっても。」
「可哀や、妹、わりゃ何にも知らねえな、だ。」
……三人の行くてには、まだ刈られない薄の立枯が、ぼう/\とそのまゝわびしく、水のように白く束ねられていた。
八
その枯薄のあいだを三人は池のふちへ出た。そこには、蒲だの藺だのが、灰白く、かさ/\にかたまり合って枯れていた。――風のない曇った空をうかべた暗い水がどんよりとそのかげに身じろがなかった。
「何と、また……」感歎するようにまた田代はいった。「以前のまんまだ。――ちッともこゝは変らない。」
「いつ来たんだ、お前?」
「いつ来たって、もう。――よっぽど以前だ、大阪へ行くまえだから七八年まえだ。」
「七八年?」
「だのに――だのに、ちッとも……」
可懐しそうに田代はあたりをみまわした。
「俺なんざァ日露戦争のすぐあとに来たっきりだ。」三浦はわらいもしないで「覚えているだろう、貴公は? ――その時分こゝで『怪談会』