Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅんでい
春泥・三の酉
久保田 万太郎
Lesen Sie 春泥・三の酉 (しゅんでい) von 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 86.075 Zeichen · 173 Bildschirme
十
――今度のようにまる/\一ト月休みの、来月だって稼げるか稼げねえか分らねえ汐境に立って釣どころの沙汰じゃァねえ。――人情はそうしたもんだ。――なァ小倉?」
「そうよ。」
「けど。――けど、それは……」田代はあくまで肯えない顔で「先刻から聞いてればへんなことばかり君たちはいうけれど……どうして……どうして一体そんなことがいえる?」
十
「どうしてそれがお前に分らねえ?」三浦は鸚鵡返しに「こっちにするとそういいてえ奴だ。」
「けど、あたしァ、昨日も『矢の倉』へ行っているんだ。――『矢の倉』へ行って大将に逢っているんだ。――大将ばかりじゃァねえ、ちょうどそこへ奥役が来てしばらくあたしァ奥役とも話をしたんだ。――だが大将も何ともいわなければ、奥役だって何ともそんなこたァいわなかった。」
「いうと思うのか、正直に?」
「それァいうと思う。――げんにあたしァ、来月はどこです? ――そういってあたしァ聞いたんだ。」
「何といった、そうしたら?」
「どこになるか小屋はまだ分らない……」
「みねえ、それ。――いゝ証拠じゃァねえか、それが。――そも/\幾日だと思うんだ、今日を?」
「十二月の十五日さ。