Japanische Klassiker mit Furigana
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もめんいぜんのこと
木綿以前の事
柳田 国男
Lesen Sie 木綿以前の事 (もめんいぜんのこと) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 177.586 Zeichen · 348 Bildschirme
三
土地によっては今でもランツケギまたはアメラガなどと称して、明らかに舶来の文化であることを認めている。
しかもその附木というものがまた一つの新発明であって、やはり火吹竹の社会上の価値を、否認しようとする力であったのだが、普通の火の歴史ではわざとかも知らぬが、もうそれより前へは溯って行こうとしていない。こんな物が夙くからもしあったら、実は火吹竹などは無くてもすんだのである。ツケギという言葉も全国には普及していない。日本の西半分、殊に日本海に面した側では、今ある附木をも併せてツケダケと呼んでいる。ツケダケのタケは焚くという語との関係も考えられるが、なお私たちは竹細工の屑のことだろうと解している。それを乾かして貯えて置いて、直接に燠の火にその一握みを押当てて吹いたのである。或いは枯草や木の葉もそのかわりに使った。関東・東北では燐寸の御時世になっても、なお火を作ることをフッタケルと謂っている。吹くという行為は是ほどにも必要であった。もしも木片の頭に硫黄を塗り付けた附木があったら、屈んで頭の髪を灰だらけにする苦しみはなかったのである。
三
今ある附木は上方では一般にイヲンと謂っている。