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Japanische Klassiker mit Furigana

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もめんいぜんのこと

木綿以前の事

柳田 国男

Lesen Sie 木綿以前の事 (もめんいぜんのこと) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 177.586 Zeichen · 348 Bildschirme

Aozora Bunko

世帯が今謂う会計と異なることは、家の生産をそれぞれの用途に持って行くこと、もっと平たくいうと、家に属する人々に衣食住を供することであって、いるから生産するという昔の経済において、是が殊に明らかにわかる理由である。その中でも住だけは、一度生産したらそれぞれの用途がすぐにきまり、旅人でも泊めてやる場合でないとその有難味は見えないが、衣服になると永く持つとは言っても、その一部分だけは毎年主婦の手によって、家内の者にそれぞれ配給する。木綿の世になっては春秋に一度ずつ、オシキセとかソウブツとか謂って貰うことにきまっていた。食物に至ってはそれが毎日、各人に入用なだけ、むだにならぬ程度に主婦がこれを分配する。それがすなわち世帯のキリモリであった。子とか孫とかの最愛の者へだけならば、鳥獣にも共通な自然の発意に任せてもおけるが、前代の一家族はその構成がずっと複雑だったのである。先代先々代からの種ヲヂもおれば、貰い子も寄子も奉公人もいる。また時々の手伝いやユヒの人もくる。これらの人々に十分に食わせ、且つ餅とかホウトウとかその日に相応したものを食わさぬと、主婦は必ず馬鹿にせられ悪くいわれるのみか、指図をしても言う通りには働いてくれない。