Japanische Klassiker mit Furigana
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もめんいぜんのこと
木綿以前の事
柳田 国男
Lesen Sie 木綿以前の事 (もめんいぜんのこと) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 177.586 Zeichen · 348 Bildschirme
ただあまりにもそれが尋常であり、また公衆の話題とするに足らぬが故に、書物にも録せられず、人もまた是をわが土地ばかりの偶然の事実のごとく考えたのである。単なる過去の貧しい生活の跡としてならば、忘れてしまうのも一つの幸福かは知らぬが、我々の新たに知り得ることが、是と伴のうてなお色々と残っていたのである。少なくともどうしてその種の慣行が起こり、またかくまで全国に行き渡っているかを、一応は考えてみる必要が有ると思う。
大体に日本人は生活のこの部面において、甚だしく変化を好んでいたように見える。現代の多種多様なる飲食品目を見ても、輸入採択の歴史の明らかなものが多く、是だけは昔から、たとえば十代の祖先の世と同じであろうと認め得るものは、有るのかも知らぬが自分などにはまだ一向に見つからない。どうしてまた食法がこのようにひどく変ったものか。本来変化して止まらざるものであったのか。はたまた近世に入って急激に古風が消えたのか。もし後者だとすればその原由や如何。食物は人が生きているということの、何よりも主要な外貌である。それに是だけ多くの未解決の問題を持ちながら、勇敢なる概括に走ることは順序が悪い。