Japanische Klassiker mit Furigana
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みなもとよりとも
源頼朝
吉川 英治
Lesen Sie 源頼朝 (みなもとよりとも) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 306.118 Zeichen · 613 Bildschirme
「あなた様は、世間をごぞんじない。人間の複雑な心を見るにお目が若い」
「――だから?」
「失礼ながら、鎌倉殿に利用されるだけでしょう。きょうの棟上げの式でのように」
「歓んで利用していただこう。それが、世のためになる事なら」
「鎌倉殿が栄華をなさるお為でしかないとしたら、如何なされます」
「兄が、平家の二の舞をするというのか」
「なさらぬお方と、誰が保証できましょう」
「吉次!」
「……お気に触りましたか」
「そちは義経に、謀叛をすすめるのか。せっかく兄が建てられた新しい陣営に、もう仲間割れが起るようにと希っているのか」
「希わなくとも、そういう事実はもう起っていますから避けられません。――木曾殿と鎌倉殿との不和はかくれもない事です。おふたりの生い立ちを洗えば、そこに深い旧怨もあります。また、平家という当面の敵をひかえながらも、木曾殿は鎌倉の勢力が伸びてゆくのをよろこばず、鎌倉殿も木曾殿が旭日昇天のような勢いで京都へ迫ってゆくのをながめて、内心お快く思っていないことは争えません」
「…………」
「旗あげの初めに、以仁王の令旨をいただき、伊豆の配所をはじめ、諸国を駈けずりまわっていた叔父君の新宮十郎行家様とも、鎌倉殿には、近ごろ何か仲たがいを生じているとか聞きました。