Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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くいどうらく

食道楽

村井 弦斎

Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.757 Zeichen · 321 Bildschirme

Aozora Bunko

第六十六 嫁の宣告

お登和さんがそれほどに働いてくれる志は何ともお礼の言いようがない。しかし小山君、僕は実に困った事が出来たよ。郷里から急に嫁の事を言って来てね」小山「ナニ、嫁の事」と驚き顔。

第六十六 嫁の宣告

大原は心の苦みに堪えざる如く幾度か溜息を吐き「小山君、君の奥さんには先日ちょいとお話ししたが僕の郷里に年頃の従妹がある。即ち本家の娘だ。その本家から僕は今まで学資を半分ずつ助けてもらったが、本家の両親は行く行くその娘を僕にくれたいという下心らしい事は僕も先年帰省した時始めて推測した。僕の両親も多分その事を承知しているらしく思われる。しかし僕に向って今日までいまだ公然の発表もないから僕はその相談を受けない内に早く東京で嫁を極めたいと思っていたのさ。最も去年中から卒業祝いに是非一度帰れと毎度の催促が来るけれども今帰るとその相談を受けるに違いないと思って帰らずにいた。昨夜中川君の処からここへ帰って来て、モー此方の事は極まったから郷里の両親へ委しい手紙を出して婚礼の承諾を受たいと思っていたところ郷里から至急の手紙が来ていよいよ従妹の一件を宣告されたね。モー少し早く僕が手紙を出しておくとまだよかったけれども手後れになったため向うの方に先んぜられた。