Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme
「君ちゃんに会えばわかるんだ」
「…………」
「こんな人が尋ねて来たって、君ちゃんにそう言っておくれ」
木戸番は米友の面をよく見ました。
「今こっちの方は忙しいんですから手が放されません、裏から廻って楽屋の方へ行ってごらんなさいまし、楽屋でお聞きなすってみてごらんなさいまし」
「そうですか、それじゃ楽屋の方へ廻ってみるかな」
米友は久しぶりでこの小屋の内部へ入ってみました。
大勢の人は気がつかないで立働いているが、米友はなんだか気が咎めるような心持で、勝手知ったる楽屋のところまで来て、恐る恐る言葉をかけました。
「こんにちは」
楽屋では一座の美人連が出揃って、新興行にかかる小手調べをしているところでした。
「こんにちは」
米友は女軽業の美人連の稽古場を覗き込むと、
「どなた」
「おやおや、米友さんじゃないか」
「まあ、米友さんが来たよ、可愛らしい米友さんだよ」
美人連は稽古をしたりお化粧をしたりしている手を休めて、米友の方を見ました。米友は怖る怖る、
「皆さん、暫らく」
「米友さん、ほんとに暫らくだったね、どこにどうしていたの」
「あっちの方にいたんだ。皆さんはいつ帰ったんだい」